『将来のありたい姿』の見える化

 企業戦略を考えるときに登場する、『経営理念』『経営ビジョン』『経営目標』。これらが意味するところ、及び運用方法は、それを語り利用する各企業・各個人によって様々であり、決まったものはないと言えます。

 オフィス・ディーブスでは、『経営ビジョン』について、ときに『将来のありたい姿』と言い替えて、特に重要視しています。これらと、『経営理念』『経営目標』の関係は、次の様に表わされると考えています。

※ 『経営理念』

 企業の創業者・現経営者が、企業を創業した動機・目的、企業が存在している意義、経営者が大事にしている考え方、企業活動で実現したい価値観などが、『経営理念』として表現されると考えます。

 その企業の原点・スタート地点であり、土台・根っこであると言えます。

※ 『経営ビジョン』、あるいは、『将来のありたい姿』

 経営理念が実現されたときに、企業がそうなっていたいと願う理想の姿、『将来ありたい姿』が、『経営ビジョン』であると考えます。

 企業の究極の目指す姿であり、企業が存続する限り追い続けるものであると同時に、社会情勢・経営環境の変化に伴い、変化していくものと言えます。定量的なものというよりむしろ、抽象的・定性的に表現されるイメージです。

※ 『経営目標』

 将来のありたい姿、経営ビジョンの実現を目指して、企業は一歩一歩、あゆみを進めていきます。経営ビジョンに向けた道程を途中で区切って(1年・3年・5年・10年等)、その期間で達成すべき具体的指標を設定したものが『経営目標』であると考えます。

 将来のありたい姿にどの程度近づいているかのチェックポイントと言えます。ビジョンよりもより具体的・定量的な目標を含めて設定がなされます。

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 以上の通り、企業のスタートの原点・根っこから、芽が出て枝が生えて葉をつけて実を実らせる、その過程を見える化したものが、『経営理念~経営ビジョン~経営目標』を包括する『戦略』、あるいは、『戦略ストーリー』であると考えています。